この記事でわかること
- 毎日お風呂に入らなくても大丈夫
- 長風呂のリスクと保湿剤との付き合い方
- お風呂上がりの正しいケア方法
アトピー性皮膚炎を治療中の皆さん、こんにちは。今回は、私自身が実践して効果を感じた「肌の再生を応援するお風呂の入り方」についてご紹介します。
毎日お風呂に入らなくてもOK!
アトピー性皮膚炎の標準治療では、皮膚を清潔に保つために毎日朝晩二回など、こまめにお風呂に入ることが推奨されています。私が実践した脱ステロイド・脱保湿では「皮膚の本来の力を自然治癒して取り戻す」ということが目的になります。
そのため過剰に清潔にしてしまって皮膚の自然な保湿成分をなくすようなことは避けます。
お寿司の例で説明しますと、寿司職人が丁寧に甘だれを塗った鰻を、お客さんが食べる前に取り除いてしてしまうと、それを見た職人は次からは甘だれを塗らなくなるでしょう。同じように、皮膚が自分で作り出した保湿成分を大切に保つことで、肌が「必要なんだ」と感じてしっかりと働いてくれるのです。
保湿剤の使用に注意
「脱保湿」という考え方に基づいて、私は保湿剤を使わないことにしました。保湿剤を塗り続けることで、肌が保湿剤に依存してしまい、自ら保湿成分を作り出す力が弱くなる可能性があるのです。肌の保湿機能が落ちて保湿剤を塗らなければガサガサ肌になってしまう症状は「保湿剤依存症」と呼ばれています
先ほどの寿司職人の話ではないですが、わざわざ他から保湿成分(甘だれ)を持ってきて塗るなら、もう肌からそんな成分出さなくてもいいよね。となってしまうのです。
他のイメージでいきますと、過剰に保湿している状態は水に浸かっている状態です。
この状態を常に保ってしまうとどうなるでしょう。水場に生息している生き物が乾燥にめっぽう弱いように人間の肌も置かれている環境に適応してしまいます。
過剰な保湿は、一時的に肌がしっとりと感じられるかもしれませんが、長期的には肌の自然な機能を衰退させるリスクがあります。
実は私自身、自分の中の常識として保湿はしたほうが肌に良い、保湿するのが当たり前と思っていました。
その為、脱ステロイドは実施したときに、脱保湿は同時にはできませんでした。脱ステロイドを実施した後、3ヶ月後ぐらいに色々と情報を集めて、やっと脱保湿を実施する決心をしました。
自分の中の常識を崩すとなると、今までの自分を否定することになるので苦しいですが、もしかしたら自分が持っている常識は違うんじゃないか、と考え直すことも大切かもしれません。
お風呂に毎日入る必要はありません
ちなみにお風呂は毎日入らなくても大丈夫です。
匂いや汚れが気になる部分、例えば足の裏や脇、股などは、濡らしたタオルで優しく拭くだけで十分です。ただし、手は常に清潔に保ちましょう。掻いた際にバイキンに感染しないようにするためです。
長風呂は禁物!短時間で済ませよう
私はかつて、お風呂が大好きで1時間ほど入っていましたが、アトピー治療の観点から見ると長風呂はNGです。長時間お風呂に入ると、皮膚の保湿成分が抜け落ち、皮膚がふやけてしまいます。これにより、お風呂上がりに痒みが強くなることもあります。
なので長くても10分とタイマーを使って計りながらお風呂に入っていました。
理想的なのは「15秒シャワー」です。短時間で汚れを落としつつ、肌の保湿成分を保つことができます。また、石鹸は固形石鹸を使うのがベストです。液体状の石鹸は、油分を落とす力が強く、肌に必要な油分まで洗い流してしまうことがあります。
お風呂上がりのスピーディーなケア
お風呂から上がったら、すぐに全身の水分を綿の優しいタオルで拭き取りましょう。肌に残った水分が蒸発する際、肌の内側の水分も一緒に奪われるので、素早くケアすることが大切です。また、お風呂上がりに強い痒みが出てしまう場合があります。風邪をひかないように、タオル+ドライヤーでなるべく早く髪を乾かす、そしてすぐにパジャマを着ることで冷えを防ぎましょう。
パジャマは綿素材のものを選び、肌に優しいものを使用することをおすすめします。アトピー肌に配慮した縫い目が外側にあるパジャマも販売されていますが、経済的な面も考慮して選ぶと良いでしょう。
私は2着ぐらい持っていましたが、他にはユニクロ、GU、無印も愛用していました。
というのも、皮膚の粉などがついてしまって洗濯しても臭いでダメになったり、服の上から掻いてしまい、服がくたびれるのが早かったりするからです。
そのため、アトピーが重症のときはパジャマを買い換える頻度が高くなると思いますので経済状況を考えながら購入を検討されることをオススメします。
睡眠で肌の再生をサポート
お風呂やシャワーを終えたら、すぐに寝る準備をしましょう。睡眠は肌の再生にとって非常に重要です。お気に入りのルームフレグランスやヒーリング音楽、手触りの良い掛け布団を使って、リラックスできる環境を整えてください。私は冷やし枕を使い、寝る際に痒みを和らげる工夫をしていました。
寝るときは交感神経と副交感神経の切り替えの影響か、どうしても痒くなってしまうので、そのときに患部に当てたり、頭を冷やして痒みから意識をずらしたりしていました。
まとめ
お風呂の入り方には個人差がありますが、今回ご紹介した方法は、私自身が実践して効果を感じたものです。もちろん、お風呂に入ることでメンタル面がケアされる側面もあるため、無理にやめる必要はありませんが、肌の再生をサポートするための一つの方法として参考にしていただければ幸いです。
サウナなども好きなので、我慢できずにサウナに入って痒くなってしまった経験もありますが、その時はどうしても入りたかったので後悔はしていません。ただ、工夫していれば、もっと早くアトピーを治せたかもしれないとも思っています。
今を楽しむのもいいですし、未来のために努力することも良いと思います。
皆さまが良い選択をできるよう祈っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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